盲導犬クイールの一生

「人間らしい歩き方を思い出させてくれた」との言葉を残して、パートナー(使用者)はこの世を去った。そのあと、クイールはどのように生きたのか。生まれた瞬間から息をひきとるまでをモノクロームの優しい写真と文章で綴る、盲導犬クイールの生涯。静かな感動の記録。
石黒 謙吾 (著) 秋元 良平
単行本; 150p; 19x13.4cm
文藝春秋(2001-04)
盲導犬クイールの一生 表紙
¥ 1,500 (税込)
ウィンドウを閉じる
Amazon.co.jp カスタマーレビュー(5件)
おすすめ度5(2007-02-28)
盲導犬に興味のない人にも
盲導犬に興味がない人や犬があまり好きでない人にも、ちらっとでもいいからこの本を見てみて欲しい。盲導犬について正しく理解をしてとか、犬を好きになってなんて無理は言いません。ただ、純粋にその存在に気付いて欲しいだけ。この世に盲導犬がいて、そして盲導犬と共に歩む人がいるんだってことに。そんな願いを抱かずにはいられない本です。モノクロの写真がとてもあたたかく、見ているだけでクイールの体温が伝わってくるようでした。

おすすめ度4(2006-04-04)
三人の飼い主に育てられた盲導犬の一生を、三人の母親を持つ著者が書く
 盲導犬というのは、どんな犬でもなれるわけではありません。
 ブリーダー(産ませの親)から適性のある犬を選抜し、パピーウォーカー(盲導犬の育ての親)に人間と良い関係を結ぶ基礎を教え、盲導犬訓練センターで目の見えない人を安全に誘導するための本格的な訓練を施す、という段階を経て、やっと一人前の盲導犬が育てられます。
 「盲導犬には、生ませの親、育ての親、しつけの親がいる」ということを知ったことが、著者が本書を手がけるきっかけになりました。両親の離婚や継母の病死を経験している著者には、三人の母親がいます。また、父親と二人きりの生活を過ごした石黒少年にとって、犬は単なるペットではなく、親のいない寂しさを癒してくれる最高のパートナーでした。

 クイールの生涯を本にすることを決めた著者は、関係者と信頼関係を結ぶところから本作りを開始します。クイールが仕えた視覚障害者の渡辺さんのご遺族(渡辺さんは重い腎臓病で亡くなっています)、クイールを撮影し続けた写真家の秋元氏、クイールの生ませの親、育ての親、しつけの親の信頼を得ることによって本書は作られました。
 本に載せる写真を選び、配置してじーっと眺めてみるという作業を繰り返した著者は、最後に文章を書きました。それまでの準備作業に比べれば、驚くほど短時間で書き上げたそうです。

 最初に仕えたパートナーが亡くなってしまい、クイールは余生をデモンストレーション犬として盲導犬の理解を深める活動に過ごしました。また、その後は、懐かしいパピーウォーカーの元で暮らすという晩年を送ることができました。ふつうは訓練センターに送り出した犬とパピーウォーカーは会うことができません。通常は晩年のを世話する別のボランティアの元で盲導犬は最期を迎えますので、クイールの場合は特別なはからいでした。

 皆の愛に包まれながら、クイールは最期に白血病で亡くなりました。

おすすめ度5(2005-10-31)
犬は動物界の使い
 この本が出たときにすぐに買いました。今さらレビューを書くのも少し変な気がしますが、人の役に立つために生まれて、そして生涯を終える盲導犬の姿が、見事な写真とともに強いメッセージを残してくれる良い本だと思います。単に泣けるという話ではなく、私たちにできることは何かを問いかけているようにも思えます。犬を飼った以上、人は寿命の短い彼らの生涯をどこかで見届けなければならないものです。生は喜びであるし、死は悲しみであるとしたら、それが短期間に凝縮された犬の生涯。切ないものですね。動物学者のムツゴロウさんは「犬は動物界が人間界によこしてきた使いである」という名言を述べているのを聞いたことがありますが、まさにそんな感じです。

おすすめ度4(2005-10-11)
ヒトと犬の優しい部分
犬好きな人、そうでない人も是非読んでみて欲しい1冊。
パピーウォーカーという、盲導犬予備生みたいな子犬を生後2〜3ヶ月から1歳位までの間だけ育てるボランティア。

私はこの仕事は尊いと思うけれど、自分でやってみたいとは思ったことなかった。
だって一番可愛いさかりの子犬を預かって、これから育っていくというところで
永遠の別れをしなきゃいけないなんて、こんな残酷なことある?
でも、そういう考えはちょっと変わったかも。

そしてクイールの賢さ、優しさが写真から凄く伝わってきて、
それだけでじわっと涙が、、、。
ホントに犬は人間の言葉や感情がわかるんだなぁって思わずにはいられない。

おすすめ度5(2005-08-30)
多くの人に読んでもらいたい、盲導犬を知ってもらいたい。
今更、と思うかもしれませんが、私はついこの間この本を手にしました。
この本には盲導犬であるクイールの、生まれ、盲導犬になり、その仕事を終え、残りの生活を生きる姿が、短く、しかし大きく的確につづられています。
あとがきにも書かれていましたが、この本を読んだ事の無い人は、悲しいお話でしょう?、泣けるお話なんだよね、なんて思われていると思います。

しかし、そうではありません。

この本には、クイールを愛する何人もの人がいて、その人たちに愛され、幸せに生きたであろうクイールの姿がしっかりと書かれています。

是非この本を読んで、盲導犬と言うものが、一体どのようなものであるか、と言う事を理解していただきたいと思います。
そして、盲導犬と言うものをしっかりと理解し、今、自分にできるであろう事を考えて見ていただきたいです。

この商品を買った人は、こんな商品にも興味があります


ぷーちなび犬本