Amazon.co.jp カスタマーレビュー(1件)
おすすめ度

(2008-01-19)
狛犬にあらず、生(なま)犬なり
白くてフワフワしているものがこよなく好き、という著者は神社に嫁いで新米神主になり、大阪は枚方の神社で神職に就いている。チルーは地域情報誌の里親募集でもらってきた白い犬。お札やお守り、注連縄つきの立派な犬小屋を持ち、陶器のお椀で食事をし、魚の頭をこよなく愛するニッポンの犬だ。
地域に密着した氏神さまの森を舞台に、チルーと神主の四季のつれづれがユーモアたっぷりに綴られている。四季折々の祭事や神事、神職の舞台裏などは興味深い。人形(ひとがた)があるんだから、「犬形」を作ろうと提案して却下された話。(却下された理由がとても素敵なのです。)著者の妄想の中の「純喫茶チルー」は爆笑もの。ドッグカフェなんてシャレたものではなくて、椅子の足をがりがり噛んで、歯と歯ぐきをきたえている凶暴な犬がいる喫茶店、お客様のドリンクや食べ物を犬が横取りする喫茶店・・なのだそうで、開店した暁には是非入ってみたい。
巻頭にはフルカラーのチルーの写真を使った「かるた」が、巻末には犬でも引ける「犬みくじ」がついていてこれがまた笑えます。「チルー」は沖縄の言葉で鶴を意味するそうです。お勧めのエッセイです。