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(2006-11-23)
俳句の中に見る人と犬の暮らし
俳句の世界から犬とのかかわりを読み解く良書。江戸期を中心にして人と犬がどうやって関わってきたかをさまざまな俳句を通して考察している。
日本には四季があり、花鳥風月を愛で、その季節にふさわしい祭事や慣習が多くあった。それらがどの句からも生き生きと浮かび上がってくる。そして人と犬とは、ほどよい距離を保ちながらもうまくつきあい、年末になれば餅つきの餅をもらい、桜の花を守り、お彼岸だといってはお団子をもらい、潮干狩りにも同行、大掃除のあとは犬のすす払いまでしてもらっていた。なんともほほえましく暖かい原風景である。犬にまつわるおまじないや風習も興味深い。
それらの多くの風習や祭事が現代では忘れ去られているのがとても残念。著者も大変な愛犬家で、自身の犬についての記述を多く織り交ぜてある。日本の四季の美しさや風物を犬とともに堪能できる本。