美しい犬、働く犬―アメリカの犬たちはいま…

わが国にはあまり紹介されなかった猟犬、牧畜犬、アラスカの橇犬など伝統的な犬のほか、新たな役割を担う警察犬、盲導犬、救助犬、介助犬などが、どのように役立てられているのか、その実情を詳しく描く。一方、不健全な犬をつくりだしているドッグ・ショーの世界を厳しく批判し、犬を本来の姿に戻せと説く。真の愛犬家に贈る。
マーク デア(著),中村 凪子(翻訳),水野 尚子(翻訳)
単行本; 281p; 18.8x13.8cm
草思社(2001-10)
美しい犬、働く犬―アメリカの犬たちはいま… 表紙
¥ 2,100 (税込)
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Amazon.co.jp カスタマーレビュー(2件)
おすすめ度5(2006-05-01)
アメリカの働く犬たち
先住民と一緒に暮らしていた犬に始まり、入植者が連れてきた世界中の犬と彼らがどのように交雑し、あるいは純血種が確立されて行ったかをたどりつつ、現在アメリカで働く犬たちにスポットを当てている。

警察犬、盲導犬、探知犬、牧羊犬、橇犬・・みんな厳しい訓練を受けてそれぞれの能力にあった仕事を与えられている。特筆すべきは純血種だからといって全ての犬がその特性を生まれ持っているとは限らないことだ。仕事のできるできないはあくまでも個体差と訓練する人間の力量ということだ。

また著者はドッグショーについての苦言も呈している。本来なら猟犬は狩に使ってみて、牧畜犬なら家畜に対面させてみて初めてその犬種の特徴である「働く意欲」がわかる。しかし現代の純血種登録団体は、ショーなどで犬を審査するときに、その外面に重きを置く。いわゆる「見た目」で評価されることが多い。本来はその作業能力も十分考慮されなければいけないのにだ。

こうしたことの結果、その犬種が本来持ち合わせていた作業能力がどんどん衰退し、犬たちをダメにしていると著者は言う。無計画な繁殖、見た目だけで与えられるチャンピオンの称号、これらに著者は警鐘を鳴らしている。日本にも同じことが言えるのではないだろうか。犬が直面しているさまざまな問題をいま一度考え直すためによい一冊。



おすすめ度5(2002-12-20)
ここまで真に迫る本はなかなか無い
 ここまで犬の世界について書き下ろしている著作はほとんど無い。犬の起源から、実際に作業犬として働く犬の実情やその訓練方法、現在あまりにも多い犬の行動障害および遺伝性の病気の原因およびその対処方法の考察、これからの犬の世界のあるべき姿についての主張等、非常に内容が濃い。しつけ本ではないが、その内容から参考になる事柄も多い。

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