チョッちゃん

都心近くの廃屋で捨て犬が持ち前の知恵を働かせ、犬好きの夫婦を巻き込んで子供を見事に育て上げた感動の物語
石井 宏 (著)
単行本; 269p; 19.2x13.4cm
草思社(2005-10)
チョッちゃん 表紙
¥ 1,575 (税込)
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Amazon.co.jp カスタマーレビュー(4件)
おすすめ度3(2006-08-03)
材料は良いのに
材料は良いのに調理の仕方が悪く、不味くなってしまった料理のような内容に思えた。『ちょっちゃん』のことが書きたいならそれだけに絞るべきだったのではないか?飼い主家族に関わったペット達のことも紹介したいのであれば、もう少し内容を濃くした方が読み応えもあったような気がする。ペットに限らず、中途半端に他の事柄を紹介していたりと、無用と思われるものが多かったように思う。『ちょっちゃん』という良い材料があったにもかかわらず、内容が薄くて、久しぶりに損をした気分になった。それでも『ちょっちゃん』効果で星3つ。

おすすめ度5(2006-06-23)
母は強し
人間界では、日々「親が子供を殺した」「子が親を殺した」などと信じられないような事件がニュースを塗り替えているけれど、この本を読むと、本来親が持っている深い情愛を感じることができます。子を守るためには犬でさえ、こんなすごい行動や決断をするのです。

チョッちゃんは捨て犬でした。昔は飼い主がいたのでしょうが、捨てられてから出産した彼女には守るべき仔犬が3匹いました。動物好きの音楽一家を「これぞ」と見込んだチョッちゃんは、お腹いっぱいの食べ物をもらって、それを全部仔犬たちに吐き戻して与えます。いつまでたっても自分はガリガリに痩せたまま、毛もハゲたままなのに・・です。

やがて彼女は1匹ずつ仔犬を連れて来ます。「お願いします」とでも言うように。「この家なら幸せに暮らせる」。チョッちゃんの母の本能がそう判断させたのでしょう。3匹の仔犬たちはそれぞれ可愛がってもらえるお宅へ。最後にはチョッちゃんも一家の家族に加わります。運命を自力で変えたもの、それは母の強い愛でした。

おすすめ度4(2006-02-06)
都会の動物と人間
チョッちゃんの物語は、母犬のチョッちゃんが、自分はえさをたべずに仔犬たちに運ぶ物語です。同時に、チョっちゃんをめぐる近所の猫好き、犬嫌いの人たちの助け合いやぶつかりあいの物語でもあります。都会の殺伐とした、自然を排除した人間たちが、心のどこかで、失ってしまった大切な何かを探し求める物語でもあります。チョっちゃんが命を削って子育てをするところで、でも、死んではいけない、自分が死んでしまったら、子犬たちも死んでしまうから、と著者は記しています。丸々と太った仔犬たち。栄養失調で毛も剥げ落ちてしまったチョっちゃん。動物と人間と、命をつむぐことを考えさせてくれる一冊です。

おすすめ度5(2005-10-21)
犬様あっぱれ
目黒の住宅街に現れたその犬は、近所で噂になるほど痩せこけ、毛も抜けていた。餌をやるといつも腹一杯に詰め込んでどこかに消えていくが、一向に太る気配はない。ある日、なにか物言いたげな犬の表情に誘われて後をつけていくと、犬は近くの空家に入っていく。そこで見たのは、なんと半分消化した食べ物を必死に口から吐き出して、三匹の子犬に与えている母犬の壮絶な姿だったのだ。
様々な家族関係の病理が取り沙汰される現代において、自分を犠牲にしてまで子供を育てる賢い犬の姿には、気高ささえ感じられる。大切なことを教えてくれるこの本は、「チョッちゃん」からの遺産かもしれない。犬好きならずとも目頭が熱くなる、少し切ないノンフィクション。

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