マイライフ・アズ・ア・ドッグ

母の死や愛犬との別れを乗り越えて成長していく少年の姿を描く
DVD
DVD18x13.8cm
パイオニアLDC
マイライフ・アズ・ア・ドッグ 表紙
¥ 4,343 (税込)
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Amazon.co.jp カスタマーレビュー(5件)
おすすめ度4(2007-03-03)
ライカとシッカン
物語の中は犬が中心に描かれているのだろうかと
思ってみた作品だったのだけど、
少年の心の成長の軸にライカと愛犬シッカンをおいたもので
それが実にうまく効いていた。

誰だってロケットに乗せられた犬、ライカの運命を知れば
人間の利己的な心を思わなくない。
少年はそういう思いをいつも抱きながら、
自分はそれと比べたらまだ幸せな方なんだと言い聞かせていたけれど、
結局、シッカンを同じように大人の都合で失うこととなってしまう。
少年が一番あって欲しくないと望んでいた方向にことは進められていて
そうわかっていれば手放さなかった、そんな心の葛藤が胸に迫ってやまず、
涙をこらえ切れなかった。

ラッセ・ハルストレム監督やスウェーデンのことを全く知らない私だったけれど
映像も美しいし、村の人々も優しく、自然に描かれていて
様々な出来事が後からじわじわと心にしみてくる作品だった。
もっとより沢山の作品を見てみたいと感じている。

おすすめ度4(2007-02-25)
貴重な映画
小さなあずまやがピッタリ似合う男の子。女の子であることを必死に隠す少女がすごく可愛いいです。
そして、不幸な彼を温かく見守る田舎の人々の姿が微笑ましい。
人生、悲しいことはたくさんあるけれど、決して一人じゃないよと教えてくれる貴重な作品です。

おすすめ度5(2006-11-23)
孤独の洗礼
最愛の家族や犬と離れて、少年が小さな村で色んな人と触れ合いながら成長していく。
劇的な展開もなければ、大人が決めた諸々の事情についての説明もない。
この手の映画にありがちの、含蓄深い大人が「人生は〜」と立派な決めゼリフを言うような説教臭い場面もなく、徹底して少年の視点で出来事を描写していく。
誰もが味わうし、大人にとっては通過儀礼としか見えないけれど、本人にとっては絶望的に苦しい孤独や喪失を体感し、その経験を潜り抜けて他人と交わり生きていくことを学んでいく。
監督の描写力は驚くほど繊細で、深い共感を覚える。
子供達の演技もすばらしい。
とても美しく幸福な映画。


おすすめ度5(2006-09-22)
何故か心が安らぐ作品
大学の頃、生まれて初めて一人で見た映画でした。たまたま
時間があったので、何の予備知識もなく観ましたが、観終わ
った直後よりもしばらくしてからじわじわと心に染みたこと
を思い出します。決して恵まれているとはいえない一人の少
年の心の成長と、それを取り巻く村人たちの人としての温か
みがうまくマッチした作品だと思います。今でも、ちょっと
いらついたときなどは、この作品を観て安らいでいます。
目立ちませんがハルストレム監督作品の中では一番好きなも
のです。


おすすめ度5(2006-08-26)
無性にトースターが欲しくなった。
少年は母親が大好きだったが、病気の母親にとって自分が負担になっていることも感じている。離れたくはない
けど「ママが少しでも休めるのなら」と仕方なく田舎の親戚の許へ行く。其処で出会う人たちは優しく面白い人
ばかりで、少年もしばらくは哀しい現実を忘れて過ごす。けれど折に触れて少年は自分の不幸な身の上を思う。
そんなとき彼は人間のエゴで餓死すると分かっていながら宇宙に飛ばされたライカ犬を思い、自分はそれよりは
マシなのだと思う。自分に起こる事も他の不幸と比較し、相対的に見れば距離を置くことが出来ると少年は考え
る。ただ注意が必要なのは映画はこの考えを肯定しているのではない。田舎での素敵な思い出が増えるほど少年
は母のことを思う。「ママに聞かせたらきっと笑ってくれるだろう」と思いめぐらす。少年が無条件で愛したも
のは母親と愛犬のシッカンだけだ。最愛の者たちを見失った少年は再び叔父さんの許へ預けられる。けれど今度
はもう面白い人や出来事に遭遇しても話してあげたいママは何処にもいない。すべてが色褪せて見える。少年は
病院にいると教えられたシッカンを引き取ってほしいと叔父に頼むが、彼の愛犬はとうにいない。薄々は感づい
ていた少年だが、ママの死という悲しみに追い打ちをかけるように、認めたくない現実を突きつけられる。少年
は「僕が殺したんじゃないとシッカンに言いたい」と嘆く。《あの時に手放すべきじゃなかった》と自分を責め
る気持ちが胸に痛い。それでも映画はさらに続き、少年は周囲の温もりにほだされるように心を開き始める。不
幸な事例を列挙して自分はマシだと考えていた少年は、幸せに関しても相対視してしまっていた。少しずつ現実
を受け入れ幸せの大小を考える愚かさに気付く。些細な出来事に心を砕き一喜一憂する人々の真摯で素朴な営み
に少年が愛しさを見出していくことを示唆して幕を閉じる。寡黙な慈しみを感じさせる映画だ。



ぷーちなび犬本