(2008-05-05)
(2007-12-17)
(2006-02-02)
(2005-12-01)
(2005-10-01)つまり、昔のよしみで、そのときはもちろん泣きました、ええ---
ということなのだが、大人になった今は、残念ながら
この作品を「名作」とはおもえなくなった。といって、
作品の価値自体を否定するつもりはない。なんといっても、
依然多くの人たちに愛されている物語だから。しかし、
主人公が、それも純真な少年が純真さゆえに死んでいくというのは・・・
正直いって耐えられない。これは純粋に私事なのだが、
いくら努力してもダメなことがあるんだ、というおもいに
とらわれて、今風にいうと「引きこもり」プラス「神経症」
になってしまった苦い過去をおもいかえすと、
観なきゃよかったフランダース、ともおもう次第。
この作品は、舞台となった当のベルギーでは知っている人が少なくて、
日本での大ブレークを不思議がる向きも多いとか。モチーフは
キリストの受難と主人公の運命をオーバーラップさせた
「泣かせ節」なので、一見キリスト教の教義に忠実なように
みえるが、自分の運命はあくまで自分で切り開くという西洋人の価値観
からすると、あまりに自虐的ということになるかもしれない。
この点が、欧米ではいまひとつ受けない、マイナーな作品に
なっている理由なのだろう。
ただ、たとえフィクションであれ、悲劇の渦中にいる人間に
おもいっきり感情移入して、自分自身の苦悩を涙とともに
浄化(カタルシス)したがるというのが日本人の特性で、
その意味では、これはあまりに日本的な作品といいうる。まあ、
泣いて主人公に同情するのはいいけれども、ワタシのように、
いくら努力してもムダだ、という思考の迷路にだけははいらないで
ください。大丈夫とはおもいますが。
あまりけなしてばかりではなんなので、いまもいいとおもえるのは、
主人公のネロの声を当てた喜多道枝。まさに少年の純粋さを
感じさせる美声。また、外国の風景に忠実な美術ボードは、
外国旅行をしているようなたのしさを感じさせる。名作シリーズ
が毎回好評を博したのも、そうしたたのしさがあったからだとおもう。
| 犬の本 | > |
フランダースの犬 映画・テレビ[テレビ] |
